2021.05.20
カロリー計算よりも食卓をレインボーカラーに [薬学博士からのアドバイス]
脳科学的栄養学No.156
◇カロリー計算よりも食卓をレインボーカラーに
野菜が体に良いということはだれでも知っていること。
では、その理由はなんでしょう?
その一つが野菜にはポリフェノールの他、体内で免疫力や抗酸化力を高める成分が分かっているだけも10000種類以上あることによります。
これらはフィトケミカルと呼ばれるものです。
しかし、1000種類以上のフィトケミカルを毎日計算して摂ることはとても無理です。
では、いったいどのように摂ればよいのでしょうか。
実は一番手軽で簡単な方法があります。
その楽な方法とは、食材を「色」で見分けて習慣化することです。
野菜は色でおおまかに分類して、含有するフィトケミカルを摂るという方法です。
たとえば、赤いトマトやニンジンにはβカロテン、緑黄色野菜にはクロロフィルなど、濃い紫のブルーベリーにはアントシアニンと、栄養素も独自の色をもっています。
あまり難しいことを考えなくても、野菜は赤色ばっかり、緑色ばっかりとしないで、たくさんの色を、できればレインボーカラーをそろえるよう、意識してみましょう。
自然にたくさんのフィトケミカルをバランスよくからだに摂り入れることができるようになります。
果物は簡単です。
赤はイチゴ、スイカ、サクランボ、リンゴ、クランベリー、緑はキウイ、黄色はマンゴー、オレンジ、みかん、パイナップル、白は桃、なし、ラ・フランス、ライチ、紫はブドウ、ザクロ、ブルーベリー
魚もわかりやすいです。
マグロや鮭は赤身のものと、ヒラメやタイ、イカ、シラスなど白色に分けられます。
また、お肉は加熱して赤から茶色になる牛、豚と、加熱前後も白い鶏肉。
黒ゴマしかないと思える黒色も、シジキ、めかぶ、黒豆、昆布、干しブドウ、プルーンと結構あります。
茶色はゴボウやキノコ類だけでなく納豆、アーモンド、味噌など。
つまり、赤、緑、黄色、白、紫、茶、黒とこの7色が揃っていれば、その食卓は非常にバランスの取れた食事だといえます。
とかくカロリーばかりを気にする風潮がありますが、ぜひ「色」を数える習慣をみにつけてみましょう。
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