知ってる?おせちの意味と由来 | 知ってる?日本のお正月

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知ってる?日本のお正月

2023.12.29

知ってる?おせちの意味と由来

お正月といえば「おせち」を思い浮かべる方も多いかもしれません。

その中身や定番の種類、料理ごとの意味についてご存じでしょうか。

それぞれの食材に込められた意味や願いを見てみましょう。

「おせち」のはじまり

「おせち」とは季節の節目に当たる「節(せち)」の日を指す言葉で、漢字では「御節」と書きます。

平安時代の朝廷は、正月を含む5つの節に「五節会(ごせちえ)」の儀式を行い、特別な料理である「御節供(おせちく)」を神様に供えていました。

その後、3月3日などの日本の文化と関わる5つの節の日「五節供(ごせちく・ごせっく)」の行事が導入されます。

江戸時代に入り、幕府が「節句(せっく)」の名称で公式な祝日として定めると、庶民の生活にも浸透しました。

桃の節句や端午の節句、七夕などですね♪

やがて、御節供は最も大切な正月の料理を指し「おせち」と呼ばれるようになりました。

「福が重なる」といわれる重箱(じゅうばこ)に詰めて保存する方法は、江戸時代に入ってから始まりました。

地域によっては、縁起がよいとされる5や7などの奇数で料理を詰め、向きや並べ方などにもしきたりがあるようです。

なお、三が日は「縁を切る」につながる包丁は使わないなどのいい伝えや、接待で忙しいなどの理由から、年末のうちにおせちの味を濃く作って保存を効かせ、正月は台所に立つ回数を減らしたといわれます。

おせち料理の分類は全部で5つ

おせち料理は日本の懐石料理と同じくコース料理のようになっています。

大きく分けて「祝い肴」「口取り」「焼き物」「酢の物」「煮物」の5種類で、それぞれの料理におめでたい意味やいわれがあります。

現代の重箱は二段や三段が主流ですが、正式な段数は与段です。

これは完全な数を表す「三」の上にもう一段、更に福を重ねるという意味があります。

上から「一の重」「二の重」「三の重」「与の重(四は死を連想させて縁起が良くないとされるため)」と呼び、何番目のお重に何を詰めるかが決まっています。

一の重 祝い肴と口取り

二の重 焼き物

三の重 煮物または酢の物

与の重 酢の物または煮物

おせち料理に込められた由来と意味

おせち料理の種類は地域によって異なりますが、すべて揃えると20~30種類もあります。

代表的なものの由来と意味を見ていきましょう。

・黒豆

黒は邪悪なものをよける色として古くから親しまれています。

豆は「マメに働いて暮らす」という意味があり、勤勉と健康を願っていただきます。

地域によっては黒豆にシワが出るように煮て長寿を祈願するようです。

・数の子

ニシンの腹子である数の子は、卵の数が多いことから子孫繁栄を意味します。

また、ニシンに「二親」の字を当てて、両親の長寿祈願の意味も込められています。

・田作り

五穀豊穣の願いが込められています。

「五万米」の字を当て「ごまめ」とも呼ばれます。

・かまぼこ

形状が日の出に見えるため、古くからおせちにふさわしい食材とされています。

赤は魔除け、白は清浄の意味があります。

・伊達巻

巻いた形状が書物や掛け軸を連想させるため、知性や文化の発展、学業成就の願いが込められています。

・栗きんとん

鮮やかな色が小判や金塊に似ているため、金運の上昇を願っていただきます。

また、栗を臼でついて皮をむく作業を「搗つ(かつ)」ということから、栗は「勝ち栗」と呼ばれ勝負に強い縁起物とされています。

・昆布巻

「こぶ」は「よろこぶ」に通ずるとして、縁起が良いものとされています。

また、昆布は「広布(ひろめ)」とも呼ばれ、「広める」につながる縁起物としても使われます。

「こぶ」に「子生」の当て字をして子孫繁栄も祈願します。

・鯛

七福神の恵比寿様が手にする鯛は「めでたい」につながる縁起がよい食材とされています。

鯛の赤い色は慶びを表し、姿が美しく味がよいことから、「結納」の儀式や赤ちゃんの「お食い初め」などでも使われていますね。

・ブリ

ブリは成長にともなって名前が変わる「出世魚」というところから、立身出世を願う縁起物とされています。

関西は「ツバス→ハマチ→メジロ→ブリ」と呼びますが、関東では「ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ」と地域で呼び名が異なります。

・海老

加熱した海老は腰が曲がった形になるため、長寿の象徴とされています。

また、海老の飛び出した目を「めでたし」、脱皮を繰り返す様子を「生まれ変わる」として多くの祝い事に用いられています。

・筑前煮と煮しめ

たくさんの具材を同じ鍋で煮るため、家族が仲良く暮らすという意味が込められています。

・たけのこ

生育のスピードが速くすくすくと伸びるため、おせちでは子どもの健やかな成長や、立身出世、家運の向上の願いが込められています。

・紅白なます

「なます」の名は、だいこんやにんじんのほかにかつて生の魚を使用したことに由来しています。

色合いと形が祝いの飾りに使用する「水引き」に似ているため、縁起がよいおせちとして知られます。

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