マスクがなくても焦らない! 新型コロナウイルス予防で本当に大切なこと② [薬学博士からのアドバイス] | 薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

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薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

2020.02.06

マスクがなくても焦らない! 新型コロナウイルス予防で本当に大切なこと② [薬学博士からのアドバイス]



科学的栄養学No.91

◇マスクがなくても焦らない! 新型コロナウイルス予防で本当に大切なこと②

 

◇スマホの液晶画面はトイレの便座より汚い!?

 

自分の体以外で汚染リスクがある物品の取り扱いについては、以下を参考にしてください。

 

◆衣類
 通常の方法で洗濯をすれば、おそらく安全になります。
厚生労働省の新型インフルエンザに対する注意点をまとめたページhttps://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/inful_nyumon.htmlには「患者の使用した食器類や衣類は、通常の洗濯・洗浄および乾燥で消毒できる」とあります。

 

◆スマートフォン、タブレット
 スマートフォンの液晶画面はトイレの便座より汚い、とも言われるように様々な細菌やウイルスが付着している可能性がありますが
(関連論文1https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2213879X15000942

 

関連論文2 https://www.mdpi.com/1660-4601/15/8/1699、帰宅時に表面を清掃する人は多くありません。さて、どのような方法で手入れをすればよいのでしょうか。

 

 Apple社の公式見解はこちら https://support.apple.com/ja-jp/HT207123にあります。機種によって異なりますが、基本は「柔らかい布(レンズクロスなど)を少し湿らせて使います」とあり、「ガラスクリーナー、家庭用洗剤エアダスター、スプレー式の液体クリーナー、溶剤、アンモニア、研磨剤は使わないように」と指示されている機種もあります。

 

 一部のユーザーから、アルコール消毒をしたら画面にシミができたといった報告もあるので、エタノールを直接噴霧してはいけないようです。

また、エタノールを含むウェットティッシュなどの使用もダメージを与える可能性があるので自己責任で行うことになります。

 

こちらの研究 https://www.ajicjournal.org/article/S0196-6553(13)00193-4/fulltext は病院で使用されているiPadの画面に院内感染の原因となる2種類の細菌を付着させて滅菌水で湿らせたマイクロファイバー製のレンズクロス、アルコール綿次亜塩素酸ナトリウムを含む拭き取り布のそれぞれで画面を清掃したものですがマイクロファイバー製のレンズクロスの有効性が示されています。

 

 現在のところ、液晶画面に付着したウイルスを完全に除去できることが確認された方法はないためウイルス感染症の流行期には、取り扱いに十分注意しそれぞれの判断で清掃する必要があります。

 

新型コロナウイルスに限らず、呼吸器感染症の拡大を防ぐために重要なのは感染者がマスクを着けることです。

 

マスクを隙間なく、正しく着用していれば、くしゃみや咳の際に、また、会話中に口からウイルスを含む唾液が飛び散ることは避けられます。

 

注意しなければならないのは、マスクを外すとき、そして外した後の廃棄法です。

 

 南東北第二病院の解説

http://shinsei.minamitohoku.or.jp/medicalpost/post-2822/ はマスクの適切な使用の役に立ちます。

 

特に、以下の「正しいマスクの外し方」に注目してください(以下引用)。
 

1)マスク交換時の注意

マスク表面にはウイルスが付着している可能性があります。ゴムバンドのみを触って外しマスク表面には触らないように注意しましょう。

 

2)使用済みマスクの廃棄方法

使用済みマスクには、ウイルスが付着している可能性があります。表面や内側には触れないようにマスクを外してビニール袋に入れ、口を閉じて廃棄しましょう。

 

※マスクを廃棄した後、手にウイルスが付着している可能性がありますので、手洗いを行いましょう。

 

もし感染していても、これができれば近しい人に感染させずに済む可能性が高まります。

 

健康な人のマスクによる感染予防効果はあまり期待できない

 

マスクをしている日本人のほとんどが、感染予防を目的としています。

インフルエンザウイルスもコロナウイルスも、直径は100ナノメートル程度ですが咳やくしゃみと共に飛び出す飛沫は大きいので、不織布マスクで捕捉できる、という考えもあります。

 

個人、家庭及び地域における 新型インフルエンザ対策ガイドライン

https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/pdf/090217keikaku-09.pdfを参考にしてください。

 

概要は以下の通りです。
 

「環境中のウイルスを含んだ飛沫は、不織布製マスクのフィルターにある程度は捕捉されるが感染していない健康な人が、不織布製マスクを着用することで飛沫を完全に吸い込まないようにすることはできない。

 

よって、咳や発熱等の症状がある人に近寄らない(2m以内に近づかない)流行時には人混みの多い場所に行かない、手指を清潔に保つといった感染予防策を優先して実施することが推奨される」

 

 つまり、自分自身の感染予防のための不織布製マスクの効果はもともと限定的であるためマスクをしないからといって感染リスクが急激に跳ね上がることはないのです。

 

重要なのは、できるだけ人の多い場所に近づかない、外にあるものをできるだけ触らない手で顔を触らない、こまめに手指を洗う、または消毒することです。 

 

  なお、感染予防の期待を込めてマスクを着用する人も、捨てるときには十分注意してください。

 

表側のみならずゴムバンドにも、ウイルスを含む飛沫が付着している可能性があります。

 

取り外した後の手洗いを確実に行ってください。

 

もし家族が新型コロナウイルスに感染したら

 

 東京都健康安全研究センターのアドバイス

http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/2019-ncov/qa/qa2/は非常に有用です。

 

 ポイントは、看護するのは家族のうちの1人にして、それ以外の人は患者に不必要に接触しない患者が使用したティッシュやマスク、看護人が使用したマスクや手袋はビニール袋に入れしっかりと口を縛る、患者や家族がよく触れる場所(トイレの流水レバーなど)を清掃・消毒する、などです。

 

 

 

 

同記事や関連記事をこちら「脳科学的栄養学」のHPのコラムからもお読みいただけます☟

https://tkumeji3.wixsite.com/growth  

 

 

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